電験三種 合格体験記 その5
こんにちは、資格とっ太郎です。
「電験三種合格体験者のリアルな体験談」をご購読いただきましてありがとうございます。
少し長いですが、勉強の合間の息抜きにでもお読みいただければと思います。
前回、試験も間近にせまる僕の心境と、ゆかいな仲間たちのその後についてのお話しをしました。
今回は、いよいよ(?)突入した夏休みのストーリーになります。
それではよろしくお願いします!
■ついに訪れた夏休み!熱血先生・・・ふたたび
時は7月、夏休みに入る三日ほど前のことです。
ガヤガヤと騒がしい昼休み真っ只中に放送が流れました。
「電気科三年、資格とっ太郎、クマ、ラビ、キメラ。至急電気科職員室まで来るように。」
「電気科三年、資格とっ太郎、クマ、ラビ、キメラ。至急電気科職員室まで来るように。」
ゆかいな仲間達が電気科職員室に召集されました。
「お前らなんか悪いことしたんじゃねぇの?」というクラスメイトからの期待(笑)の視線を背に、僕らは電気科職員室へ向かいました。
声の様子からして、放送は明らかに熱血先生でした。
このメンバーが熱血先生に呼び出される理由は、もう僕らにはある程度予測できていました。
電験三種に関係する話し以外に考えられなかったのです。
職員室の前には案の定、熱血先生が立っていました。
僕らが熱血先生に軽く挨拶をしたあと、熱血先生は開口一番にこう言いました。
熱血先生:「よし!お前ら気合い入れなおすぞ!」
熱血先生:「夏休みの火曜と木曜の午前中、電験三種の補習やるから学校来い。」
(あ〜やっぱりそんな感じね。でも正直、自転車40分かけて学校行くのは辛いな〜)
熱血先生:「資格とっ太郎は、部活引退してるから来れるよな。」
熱血先生:「クマ、ラビ、キメラは午前だけ部活抜けてもいいからな。」
クマ、ラビ、キメラ:「はい!よろしくお願いしまーっす!」
「お前ら野球部か!」という僕の冷ややかな視線など全く気にも止められず、結局有無を言うことすら許されなかった僕は、補習の参加を決定されるのでした。
というか、夏休みだというのに一日中活動している電気工作部の連中を前に、登校がめんどくさいという言い訳を言いだすことは到底できなかったのです。
そうして僕は、夏休みも学校へ行くことになったのです。
(週2日ですが。)
ちなみに週2日というのは、熱血先生が学校へ出勤する日だそうです。
電気工作部は毎日のように活動していますが、顧問は熱血先生の他に、ヤ○ザ先生(※顔がどう見てもカタギじゃない)という人がいて、交代で部活の監督をしていたようです。
そして補習初日。
せっかくの休みなのに遅くまで寝ていられないというのは正直辛かったですが、普段の登校に比べればまだ遅い時間だったので、なんとか学校へ行く僕。
自転車で40分。
真夏のギラギラとした日差しを浴び、滝のように流れる汗をぬぐいながら、学校へ到着。
教室にはすでにゆかいな仲間たちは勢揃い。
「こいつら一体いつからそこにいるんだ?」という疑問を思わせるような、涼しい顔をした3人。
一人汗だくの僕。
「おまえおせーよ」という涼しい顔をしたラビの声をとりあえず無視して、僕は席について、うちわを仰ぎながら先生の到着を待ったのです。
間もなくして熱血先生が教室へやってきました。
(今日はどんな内容を教えてくれるのかな?)
以前の0時限目の補習とは違い、はっきりと目が覚めている僕。
どんな内容でもドンと来い!と、少しばかりの期待を膨らませる僕の思惑とは裏腹に熱血先生は信じられない言葉を口にしました。
熱血先生:「試験までもう時間が無い。」
熱血先生:「今日から試験までひたすら過去問を解いてもらう。」
「まじかよ先生、過去問ならお家でも解けるぜ?」という僕の想いは、「はい!」と元気よく返事をする野球部・・・もとい、電気工作部の3人にかき消される。
(なんなんだこの空気感・・・オレ、完全にアウェーじゃん。。)
そんな虚しい気持ちが誰かに届くこともなく、ひたすら黙々と過去問を解き続けるだけの補習が開始したのでした。
過去問は本番試験同様に、時間制限90分で行われました。
(さすがに一日で全科目を解く時間はなかったので、一日一科目でしたが。)
その間、熱血先生は部活に顔を出していて、終了の時間がくるとふたたび教室へ入ってきて僕らに模範解答を配ります。
熱血先生:「解答くばるから、各自採点して点数を黒板に書くように。」
熱血先生:「間違った問題は復習しとけよ。」
そう言い残して、また部活へ。
そうして初日の補習は終了しました。
なんだかもどかしい僕の気持ちとは関係なく、黒板に書かれたチョークの文字が、真夏の日差しを浴びてただ白々と輝いているのでした・・・
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とっ太郎 クマ ラビ キメラ
理論 65点 55点 50点 30点
電力
機械
法規
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確か点数はこんな感じだったと思う。
そしてこの補習は、夏休み開始から試験の直前まで、延々と繰り返されることになるのです。。。
■二泊三日。友達と旅行・・・の間も勉強勉強。
高校最後の夏休みです。
さすがに全く遊ばないという、なんとも寂しい高校生活を送るわけにもいかず、僕は友達の誘いで二泊三日の旅行に出かけました。
もちろんゆかいな仲間たちも全員一緒です。
旅行先は、大自然あふれる山の中の温泉旅館。
近くには、泳げる川やバーベキュー場などもあり、まさしく“THE・夏!”という感じ。
1時間に1本しかないド田舎の電車で旅行先へ向かう僕と友達一向。
もちろんかばんの中には夢の欠片(テキスト)も忘れない。
事件は初日の夜に起きた・・・
みんなで温泉に入った後、部屋で和気あいあいとプレ○テ2で遊んでいる最中、おもむろに夢の欠片(テキスト)をかばんから取り出す僕。
もうこの頃の僕は恥も外聞もかなぐり捨てているのです。
旅行先でもなんでも勉強してやるぜ!
と、半ば開き直っていた僕でしたが、友達からしてみればやはりそれは“異常”でした。
「旅行中に勉強するなんて頭がどうかしている」
そう言いたげな表情を僕に向け、友達は言いました。
「お前、旅行中に勉強するなんて頭がどうかしているぞ。」
気のせいか、この状況前にもどこかであったような気がする。
そう思った僕の中には、もうすでに文字通り“免疫システム”ができていたのです。
「もう誰にもオレ様を止めることはできねぇ!」と、黙々と勉強をすすめる僕は、傍から見たらやっぱり頭のおかしいやつ。
そして、
「旅行に来てまでプ〇ステ2やってるお前らも、十分どうかしてるぜ?」
と思う僕なのでした・・・。
旅行二日目。
この日は、昼から川で泳ぐという予定だったようです。
しかし一つだけ問題が・・・
僕はカナヅチなのです。
友達みんながテンションMAXの中、一人ブルーな気持ちを隠しきれない僕。
というか、さらさら泳ぐ気などなかった僕は海パンすら持ってきていなかったのです。
とりあえず「見学だけね」と、水着に着替えた友達一行が川へ向かうのについていくことにしました。
暇そうだったので、電験三種の公式集を片手に持ちながら。。
そしてみんなが川で泳いでいる中、一人座って公式集を開いている僕。
川で遊んでいるのは友達だけでなく、他の旅行客や現地の学生達もかなりいました。
川で泳ぐたくさんの人たちと、そのわきで一人勉強している僕という絵づらは傍から見たらかなりシュールに映ったことでしょう。
さすがに僕もこの時は「オレはいったいこんな所でなにやってんだ??」という思いが込み上げてきました。
前夜の事とあいまって、この時の僕は友達から見るとかなりのキチガイに映っていたに違いありません。
そしてその日の夜は、みんなでバーベキューと花火。
次の日のお昼にはみんなお家へ帰り、無事二泊三日の旅行を終えることとなったのです。
こうして僕の高校最後の夏の、唯一(?)の思い出は、終わりを迎えるのでした。
試験まで残り一カ月。
・・・つづく
次回は、
第六話 ラストスパート!
・ひたすらテキストと過去問。
・勉強に集中できない事を理由に買ってもらったエアコン。
で、お送りしたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました!
次回もよろしくお願いします!
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